ユニバーサルな圃場

 

ども、井上よしのぶです。

梅雨が上がったような夏の空が眩しい今日この頃、この貴重な晴れ間を十分、ご活用出来てますか?

6・7月は植木生産にとっては勝負の時期

植物の成長は今が一番旺盛!それに虫や草、病気も旺盛!

雨が降るときは肥料やり・農薬散布・除草剤散布が出来ないためこういった晴れ間に一気にやってしまいたいものです。

 

今日はそんな作業について

 

写真はタブレット型の化成肥料を試験的に試しています。

肥効期間は70〜80日 4粒ずつ与えます

比較対象は普段の粒状肥料です

肥効期間は約30日 粒状肥料は一握り8〜10ポット(15cmポット)に与えてます。

 

作業時間比較

作業時間は粒状が500ポットで5分。タブレットは30分かかりました。

3ヶ月分といっても倍の時間がかかってしまいました。

費用も粒状の方が安上がりです。

 

それでもやりたかった理由

それは

「誰でもすぐに戦力になる仕事」にしたかったから。

 

初めてこの作業する人にとって

一握りを均等に、そしてスピーディにするには、それなりに慣れが必要です。

このタブレットなら誰でもすぐに均等に肥料がやれるな・・と

 

まだ上手くはいかないが他にも試みていることがある。

「誰でもすぐに戦力になる圃場作り」

これが最近のテーマです。

 

 

父の時代には地元のおばちゃん達が日給5000円で来てもらっていた。

地元のおばちゃんたちは子供の頃からから農作業に従事されてきた農作業のベテラン・プロ

多少の不便や過酷な気象環境には文句一つ言わない。

同じ姿勢で黙々と作業をこなせる忍耐力

草取りの速さ、ポット入れの速さは尋常じゃなかった。

「あはは」と会話しながら私の倍の速さで、取り残しは0

何よりやり始めたら最後までが信条。

農家にとってこれほど頼りになる人材はいない。

 

農作業経験のないの若い方が仕事が出来ないというわけではない。

が、農作業に関しては精神Lvと経験値の差は、「農村のおばちゃん」とは天文学的差があると感じている。

それでも・・いや!だからこそ、半年とか1ヶ月、1日・半日でも仕事に参加できる環境ができるのは面白いと思っている。

 

農業・農作業をやった事が無い方が増えていきた昨今。

やってみたらといっても、今の農業は畜産にしろ、野菜作りにしろ、機械化・IOTやAI、省力化、大型化など、素人さんが「ちょっとやってみる」というのがなかなか出来にくい環境だ。

当のプロ農家も原始的なやり方では出来ない人もいるだろう。

 

だからかどうかは分からないが、最近、農業と一般人との認識、心の距離がどんどん遠ざかっている気がする。

 

中には、家庭菜園やガーデニングを自己流で楽しまれている方もいるが、道具や技術、知識や勘はやはり本職の仕事に触れる機会があれば一番いい。昔は当たり前にあったように。

人間が生きていくために必要な技術や知識を身につけ、心と体を鍛えてくれる。それが農業だと考えている。

 

私の圃場はそんな農業という仕事を短期間、一生懸命、経験できる場になればいいなと思っている。

観光農園でもなく、職業訓練でも無い、短期間でも農業仕事ができる場所

 

我が家の植木生産はなかなか機械化などがしにくい。どうしても人の手が必要な仕事が多い

しかし、仕事の種類や植物の種類が多く飽きない。四季の移ろいを肌で感じながらの手作業が多い。

また、あまり研究の進んでいない分野だけにスペシャリストにもなり得る。

そんな魅力たくさんの私の仕事に、短期間でも農作業の仕事をしたいという人も参加させれないか?

 

「あなたのプロ意識が低いのでは?」と言われてしまいそうだが、そんな農業があってもいいじゃない。

要はやり方次第だと思う

 

「農作物と共に、人の心と体を創る農業」

ふー!言葉だけなら、なんとでも言えるぜい!

 

 

この夢はいつになるかわからないが・・・

 

7月9日から旭志中学生の職業体験の受け入れを行う。

私たちがどんな気持ちでどんな仕事をしているのか。

少しでも学生さん達に感じてもらえるよう、考えながら、成長させてもらいたい。